審査にかかる日数を公表していない県がある
標準処理期間は行政手続法に基づいて各自治体が定めるものだが、案内ページにも審査基準の一覧にも書いていない県がある。どの制度で何県が公表していないのかを、探した範囲とあわせて示す。
5制度×47県の235件のうち、日数が載っていたのは191件
当サイトは5種類の許認可について、47都道府県ぶんの標準処理期間を公表資料から集めています。235件のうち、日数が書かれていたのは191件でした。残りは41件が「公表なし」、3件が「要確認」です。この2つは別のものとして数えています。
| 許認可 | 日数の公表あり | 公表なし | 要確認 |
|---|---|---|---|
| 古物商許可 | 34 / 47 | 11 | 2 |
| 飲食店営業許可 | 39 / 47 | 8 | 0 |
| 産業廃棄物収集運搬業許可 | 38 / 47 | 8 | 1 |
| 宅地建物取引業免許 | 39 / 47 | 8 | 0 |
| 建設業許可 | 41 / 47 | 6 | 0 |
公表なしが最も多いのは古物商許可の11件です。これは制度の作りに理由があって、県の一覧に古物の行が入っていないためなので、別の記録に分けました。
「公表なし」41件と「要確認」3件を足してはいけない
公表なしは、その県の案内ページ・申請の手引きPDF・県が出している審査基準と標準処理期間の一覧まで開いて、そこに日数が無いことを確かめたものです。公表が無いと確かめた項目は、そのとき開いた資料と一緒に記録しています。ページ上では公表なしと表示します。
要確認は、その確認をまだしていないものです。ページ上では要確認と表示します。いま残っているのは岡山県の古物商許可と愛媛県の古物商許可と香川県の産業廃棄物収集運搬業許可の3件です。
混ぜて「44件が不明」と書くと、調べ残しが3件しかないことが消えます。41件は、探した結果として見つからなかったものです。要確認なら他の資料を探せば出てくるかもしれませんが、公表なしは探しても出てきません。
公表なし41件は21県に偏っている
41件が出てきたのは21県です。制度ごとに均等にばらけているのではなく、同じ県が複数の制度で公表していません。5制度のうち3つ以上で公表なしだった県が5県あり、この5県だけで41件のうち17件を占めます。一方、5制度すべてで日数が載っていた県は24県あります。
2制度以上で公表なしだった13県を並べます。
| 広島県 |
公表なし 古物商許可・飲食店営業許可・産業廃棄物収集運搬業許可・宅地建物取引業免許
日数の公表あり: 建設業許可 |
|---|---|
| 鹿児島県 |
公表なし 古物商許可・飲食店営業許可・産業廃棄物収集運搬業許可・建設業許可
日数の公表あり: 宅地建物取引業免許 |
| 和歌山県 |
公表なし 古物商許可・宅地建物取引業免許・建設業許可
日数の公表あり: 飲食店営業許可・産業廃棄物収集運搬業許可 |
| 宮崎県 |
公表なし 古物商許可・産業廃棄物収集運搬業許可・建設業許可
日数の公表あり: 飲食店営業許可・宅地建物取引業免許 |
| 石川県 |
公表なし 飲食店営業許可・産業廃棄物収集運搬業許可・建設業許可
日数の公表あり: 古物商許可・宅地建物取引業免許 |
| 香川県 |
公表なし 古物商許可・飲食店営業許可
要確認 産業廃棄物収集運搬業許可 日数の公表あり: 宅地建物取引業免許・建設業許可 |
| 沖縄県 |
公表なし 古物商許可・宅地建物取引業免許
日数の公表あり: 飲食店営業許可・産業廃棄物収集運搬業許可・建設業許可 |
| 福島県 |
公表なし 飲食店営業許可・宅地建物取引業免許
日数の公表あり: 古物商許可・産業廃棄物収集運搬業許可・建設業許可 |
| 島根県 |
公表なし 飲食店営業許可・宅地建物取引業免許
日数の公表あり: 古物商許可・産業廃棄物収集運搬業許可・建設業許可 |
| 福岡県 |
公表なし 飲食店営業許可・産業廃棄物収集運搬業許可
日数の公表あり: 古物商許可・宅地建物取引業免許・建設業許可 |
| 秋田県 |
公表なし 産業廃棄物収集運搬業許可・宅地建物取引業免許
日数の公表あり: 古物商許可・飲食店営業許可・建設業許可 |
| 山口県 |
公表なし 産業廃棄物収集運搬業許可・建設業許可
日数の公表あり: 古物商許可・飲食店営業許可・宅地建物取引業免許 |
| 高知県 |
公表なし 宅地建物取引業免許・建設業許可
日数の公表あり: 古物商許可・飲食店営業許可・産業廃棄物収集運搬業許可 |
ただし、県を丸ごと「出さない県」と決めることはできません。公表なしが最も多い広島県でも、建設業許可には日数の公表があります。公表しているかどうかは県ではなく、県と制度の組み合わせで決まります。
3件は、県が「ウェブではなく窓口に備え付けて公表している」と書いている
公表なしと判断したときの記録に「簿冊」「備えつけ」と書いたものが3件あります。この3件は、日数が定まっていないのではなく、公表の場所がウェブではないと県の側が書いているものです。当サイトが残した記録をそのまま出します。
| 鳥取県 古物商許可 |
鳥取県の「行政手続」のページでオンライン検索できるのは知事部局の分だけで、警察本部の分については「許可申請書の提出先に書面で備えつけています」と書かれています。許可申請の案内ページにも、審査にかかる日数(標準処理期間)は載っていません。 行政手続(鳥取県) 鳥取県のページ(許可申請) |
|---|---|
| 京都府 産業廃棄物収集運搬業許可 |
京都府は、府の手引(PDF、40ページ)に、審査にかかる日数(標準処理期間)を載せていません。府の行政手続のページは、審査基準と標準処理期間を「申請窓口・府政情報センター等に簿冊を備え付けて公表」するとし、ホームページでの公表は今後順次広げるとしています。部局ごとのページの表も審査基準だけを扱っていて標準処理期間の列が無く、産業廃棄物処理業許可処分(循環型社会推進課)の行は、審査基準も未設定の扱いです。 行政手続(京都府) 京都府のページ(部局ごとの審査基準の表) 京都府の手引(PDF、40ページ) |
| 福岡県 産業廃棄物収集運搬業許可 |
福岡県の「産業廃棄物収集運搬業・処分業を始めるには」のページには、審査にかかる日数(標準処理期間)が無く、「標準処理期間」という言葉も見つかりませんでした。題名に審査基準と標準処理期間を掲げたページもありますが、載っているのは公益法人認定法の分だけです。県の行政監査結果報告書(PDF)には、産業廃棄物収集運搬業の許可も含めて、審査基準・標準処理期間は総務部総務課長の通知により簿冊で管理し、窓口で公表する運用だと書かれていて、ウェブでは公表されていません。 産業廃棄物収集運搬業・処分業を始めるには(福岡県) 処分・審査基準及び標準処理期間(福岡県) 福岡県の行政監査結果報告書(PDF) |
これとは別に、記録に「○」と書いたものが2件あります。県の許認可等一覧表(一覧表そのものが無く、凡例だけが残っている県を含む)で、標準処理期間の欄が日数ではなく○の記号で設定の有無を示す様式になっているというものです。この様式では、待つ日数は読めません。
| 滋賀県 古物商許可 |
滋賀県警察法規情報システム(審査基準等)の許認可等一覧表には、古物営業法の「古物商又は古物市場主の許可」の行があります。ただし標準処理期間の欄には「○」の記号があるだけで、審査にかかる日数は書かれていません。 滋賀県警察法規情報システム(審査基準等)許認可等一覧表 |
|---|---|
| 山口県 建設業許可 |
山口県は、「建設業許可」のページにも、「建設業の許可の概要」(PDF、4ページ)にも、行政手続条例のページにも、審査にかかる日数(標準処理期間)を載せていません。県の一覧表は凡例のPDFだけが残っていますが、凡例でも標準処理期間の欄は設定があるかどうかを○印で示す形式で、日数は載りません。一覧表そのものもサイト上にありませんでした。 建設業許可(山口県) 建設業の許可の概要(PDF) 行政手続条例(山口県) 山口県の一覧表の凡例(PDF) |
これが申請者にとって何を意味するか
- 公表なしの県では、探す先がウェブではなくなる
- 案内ページと手引きPDFを何度読んでも日数は出てきません。上の3件のように県が備え付けと書いている場合は、申請窓口か情報公開の窓口で簿冊を見せてもらうほうが早く、ウェブで探し続けるのは時間の使い方として合いません。
- 「この県は出さない」と決め打ちしない
- 広島県が建設業許可だけ公表しているように、公表の有無は制度ごとに変わります。1つの制度で見つからなかったことを、その県の他の申請に持ち込まないでください。
- 公表値から逆算できない県がある
- 3制度以上で公表なしの5県(和歌山県・広島県・宮崎県・鹿児島県・石川県)で複数の許認可を同時に進める場合、公表された日数を根拠にした逆算ができません。開業日や契約日を先に決めるなら、窓口で聞いた見込みを日付入りで記録に残し、それが公表値ではないことを前提にしてください。
- 公表なしは「定めていない」ではない
- 当サイトが確かめたのは、その県の公表資料の中に日数が見つからないことだけです。県が期間を定めていないという意味ではなく、そこまでは確かめていないので書きません。いま載っているデータは2026-08-20から2026-10-10までに確認したものです。
なお、日数が載っていた191件も、同じ物差しで並んでいるわけではありません。申請日からではなく施設検査が終わってからの日数として案内している自治体が8件あり、当サイトはこれらを全国の幅と中央値から外しています。
自分の県と制度がどちらなのかは、制度ごとの一覧ページで1行ずつ確認できます。
- 掲載中の許認可をすべて見る — 制度ごとの47都道府県一覧に、県別の日数と公表状況が出ます
- 県が審査日数を公表しているかどうかを、自分で確かめる手順
- 「検査後1週間」は、ほかの県の日数と足し引きできない
- 古物商だけ審査日数の公表が少ない理由
- この記事の数字について
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- 各都道府県の公表資料から当サイトが写したデータを数えたものです。
- 対象は5種類の許認可の都道府県のデータ235件で、各制度47件(47都道府県)を母数にしています。政令指定都市は含みません。
- 「公表なし」41件はその自治体が公表していないと確かめたもの、「要確認」3件は当サイトがまだ確かめられていないもので、分けて数えています。
- 引用した記録は、当サイトが公表なしと判断したときの調べ方の記録です。
- ご利用にあたって
- 標準処理期間は各自治体が定めるもので、公表の場所も内容も変わります。申請の際は必ず出典元の最新情報をご確認ください(免責事項)。個別のご相談には応じられません。